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安否確認システム比較2026:セコム・トヨクモの違いと、停電時に動く第3の選択肢

安否確認システムの導入を検討中の総務・BCP担当向け。セコム/トヨクモ/エマージェンシーコールの3大サービスを公平に比較したうえで、クラウド型では見落とされがちな「通信途絶時」の盲点と、オフライン稼働型という第3の選択肢を解説します。

緊急地震速報のアラートが鳴る、安否確認の自動配信が動く、従業員がスマホで「無事」のボタンを押す——ここまでが2026年現在の標準的なBCPフローです。ただし、それが成立するのは「通信が生きている前提」のときだけ。

この記事では、まず主要な安否確認システム(セコム、トヨクモ、エマージェンシーコール)を公平に比較したうえで、それらクラウド型サービスでは構造的に解けない問題と、その盲点を埋める「第3の選択肢」を整理します。

この記事でわかること

  • 主要3サービス(セコム/トヨクモ/エマージェンシーコール)の機能差と選び方
  • クラウド型安否確認システムが機能しなくなる典型シナリオ
  • 通信途絶時にも動く「ローカル稼働型(オフラインAI)」という新しい選択肢

安否確認システムは「あって当然」の備えに

内閣府「令和5年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」(令和6年3月公表)によれば、大企業のBCP策定率は76.4%、中堅企業は45.5%。これに「策定中」を加えると大企業85.6%・中堅企業57.6%と、策定の動きは中堅企業まで広がっています。

その中核を担うのが、安否確認システムです。背景にはいくつかの追い風があります。

  • 災害対策基本法・労働安全衛生法による事業者の安全配慮義務の強化
  • 首都直下地震・南海トラフ地震の発生確率に対する経営層の危機感の高まり
  • 2026年10月1日施行のカスタマーハラスメント対策義務化(改正労働施策総合推進法)に伴う、従業員保護体制の見直し
  • インバウンド回復に伴う多言語対応(外国人スタッフ・宿泊客)ニーズ

つまり「いつ・どこの企業が導入してもおかしくない状況」が整っており、市場には選択肢が出揃ってきています。

主要3サービスの機能比較

実績・市場シェアで上位の3サービスを、公平に整理します。具体的な料金や機能の詳細は各社公式サイトでご確認ください(本記事は2026年6月時点の一般情報をもとにしています)。

項目 セコム
安否確認サービス
トヨクモ
安否確認サービス2
エマージェンシー
コール
運営 セコムトラストシステムズ トヨクモ インフォコム
強み 24/365オペセン
気象庁データ連携
直感UI
初期費用無料
1995年〜運用
連絡つくまで繰返
想定規模 中堅〜大企業 中小〜中堅 中堅〜大企業
連絡経路 メール / SMS / アプリ メール / アプリ / LINE 電話 / メール / アプリ
自動配信 気象庁連動 気象庁連動 気象庁連動
オフライン稼働 × クラウド前提 × クラウド前提 × クラウド前提
多言語UI 一部対応 一部対応 対応

ざっくりの選び方の目安は次の通りです。

  • 総合力・大企業向け: セコム安否確認サービス
  • コスト重視・スピード重視: トヨクモ 安否確認サービス2
  • 連絡完遂率を最優先: エマージェンシーコール

ここまでは、いま検索すれば多くの比較記事で読める情報です。問題はこの先にあります。

でも、その安否確認は「電気もネットも生きている前提」では?

3サービスとも非常に高品質ですが、共通する構造的な前提があります。それは、「クラウドサーバとの通信が成立している」ということです。

過去の災害を振り返ると、この前提は意外と簡単に崩れます。

  • 東日本大震災(2011年): 携帯3社の音声通話規制率は最大90%超。データ通信も基地局倒壊・停電で長時間途絶
  • 北海道胆振東部地震(2018年): ブラックアウト(全道停電)により、家庭・オフィスのWi-Fiルーターが軒並み停止
  • 2024年能登半島地震: 携帯4社とも応急復旧自体は2024年1月中に完了したものの、石川県輪島市など立入困難な被災地では基幹設備の本格復旧に数ヶ月を要した(総務省・各社復旧報告より)

つまり、最も安否確認が必要な瞬間に、最初に止まるのが通信回線です。クラウド型サービスは「サーバ側が無事でも、利用者側のネットが落ちれば届かない」という性質を逃れられません。

安否確認システムは入れたが、震災当日は誰のスマホも繋がらず、結局フロアごとに人が走って確認した——という事例は、防災担当者の間で珍しくありません。

ここに従来の選択肢では埋まらない穴があります。

停電・通信途絶時にも動く「第3の選択肢」

その穴を埋めるアプローチとして近年注目されているのが、ローカル稼働型のAI(オンプレ動作)です。

仕組みはシンプルです。

[館内サーバ(PC1台)] ←(社内Wi-Fi/LAN)← [従業員/住民/宿泊客のスマホ]
        ↑
   外部インターネット接続は不要
   (専用ポータブル電源・UPS併用で停電下も稼働)
  • LLMとベクトルDB、組織のマニュアル(避難経路・備蓄場所・緊急連絡先)をすべて現地のPC上で動かします
  • 利用者は 普段使っている館内Wi-Fi経由でアクセスするだけ
  • インターネット接続が途絶していても、社内LANさえ生きていれば応答が返ります
  • 停電に備える場合は、消費電力50〜100W前後で動くため、1,000Wh級ポータブル電源で10〜20時間の稼働が可能

しかも、提供機能は安否確認単独より広く取れます。たとえば私たち Bunker AI の場合は、次の3つを一つのローカルサーバで提供しています。

  1. 災害時の問い合わせ対応AI — 宿泊客・住民・従業員からの「避難経路は?」「備蓄はどこ?」に即答
  2. 安否確認の補完 — クラウド経由が落ちた場合の代替経路として、館内LAN経由で安否登録
  3. 平時のマニュアル参照AI — 散在する社内ドキュメントをRAGで横断検索(サブ機能)

「通信途絶下の保険」と「平時の業務効率化」を同じインフラでカバーできるため、月額1万円〜という現実的な投資で導入できる構成にできます。

自社に合う組み合わせの選び方

3つの判断軸で考えると、選定が早くなります。

① 災害時に「絶対に止められない業務」はあるか

  • ない/限定的 → クラウド型単独で十分
  • ある(宿泊・住民対応・現場稼働など) → クラウド型+ローカル型の併用を推奨

② 拠点の特性は

  • 単一拠点・オフィス中心 → クラウド型単独
  • 複数拠点・物件単位の知識ベースが必要 → ローカル型が物件単位で運用可能

③ 「想定する災害規模」は

  • 局所的・短時間 → クラウド型で吸収できる
  • 大規模・通信途絶長時間 → ローカル型併用が現実的

クラウド型を「第1の経路」、ローカル型を「第2の経路(通信途絶時の備え)」として置く構成が、実務上もっとも合理的です。

まとめ

  • 主要3サービス(セコム/トヨクモ/エマージェンシーコール)はそれぞれ高品質。選定軸は規模・経路・連絡完遂率
  • ただし、全社とも「クラウド前提」のため、通信途絶時にはどれも動かないという共通の盲点がある
  • ローカル稼働型AIを併用することで、最後の砦として「現場のWi-Fi/LAN経由で動く第2の経路」を確保できる
  • Bunker AI は、月額1万円〜から導入可能な国内向けローカルAIで、安否確認の補完+平時マニュアル参照+災害時問い合わせ対応をひとつのインフラで提供

クラウド型のいずれかを既に導入されている場合でも、「もうひとつの経路」として併用検討する価値は十分にあります。詳しい構成や料金は資料をご覧ください。

よくあるご質問

セコムとトヨクモ、どちらが安いですか?

従業員数や必要機能によって変動するため一概には言えませんが、トヨクモは初期費用が原則無料・ユーザー数連動の月額制で小規模からの導入がしやすく、セコムはオプション含めた総合力で評価されています。最新の正確な料金は両社の公式サイトでご確認ください。

無料の安否確認サービスで十分でしょうか?

従業員10〜30名規模で、年に数回の手動配信を試す段階であれば無料サービスでも始められます。ただし、自動配信、確認漏れの自動リトライ、家族安否、複数経路(SMS/アプリ/音声)、管理画面の集計などが必要になった時点で有料サービスが現実的になります。

停電中、本当にAIは動くのでしょうか?

クラウド型サービスは停電よりも先に通信障害で使えなくなる場合があります。Bunker AIのような「ローカル稼働型」は、納品先のPC/サーバ上で LLM・ベクトルDB を動かす構成のため、ポータブル電源やUPSを併用すれば、停電下でも社内ネットワーク経由で稼働を継続できます。

既存の安否確認システムと併用できますか?

はい、推奨される構成のひとつです。平時の安否確認はクラウド型に任せ、大規模災害で通信が途絶した状況の「第2の経路」として、館内Wi-Fi/LAN経由のローカルAIを併用することで、業務継続性が大きく高まります。

月額1万円の範囲でできることは何ですか?

Bunker AIの Standard プラン(月額1万円〜)では、ローカル稼働のRAG型AIに加えて、組織のマニュアル・避難経路・緊急連絡先などのナレッジベース構築、月次のログレビューとナレッジ更新までを含みます。詳細は資料をご確認ください。